テクノロジーで、理解をそろえる
エコルド川口教室がICTに込めている役割は、家庭と支援者、専門職の理解をそろえることです。日々の様子を写真で共有すると、離れた場所にいる家庭も専門職も、同じ子どもの姿を見ながら次の一歩を考えられます。テクノロジーは効率化のためだけの道具ではなく、人のあたたかさを補い合う橋渡しとして位置づけられています。関わる大人が同じ方向を向けることが、子どもの安心にもつながっていきます。
その連絡の中心にあるのが、スマホアプリ「EcoldLINK」です。利用の承認は承認ボタンをタップするだけで済み、活動写真の保管や利用予定の確認、次月の申し込みまで一つにまとまります。教室の利用者は追加の費用なく使えます。登所前に子どもの状況をスタッフと共有しておけば、当日の受け入れもスムーズになります。
子ども自身も、道具の使い方を学ぶ
ICTは、大人の連絡のためだけにあるわけではありません。iPadを使ったプログラムでは、パズルや迷路、間違い探しを通じて見る力と手先の動きを鍛えます。友達とのiPadの貸し借りや、正しいITツールとのつきあい方、時間制限といったルールも、遊びの中で身につけていきます。ごっこ遊びのゲームは子どもたちに人気があります。
KitS(きっつ)では、ハサミやクレヨンのような感覚でICTに触れ、表現に挑戦しながら感性と想像力を育てます。取材していて、デジタルを遠ざけるのではなく、つきあい方ごと子どもに手渡していく設計に、個人的に共感しました。
ICTだけに寄りかからない支援
道具に頼りきらないところにも、この教室の姿勢が見えます。理学療法士が監修するサーキットトレーニングで粗大運動を訓練し、ボールプールでは全身の感覚を養います。だるまさんがころんだやいす取りゲームといった集団あそびでは、勝ち負けをめぐって感情が大きく動きます。自由遊びの時間には、おもちゃの貸し借りや声掛け、お礼やお詫びといった作法が自然に求められ、初めての社会性を練習する場になります。
こうしたアナログな活動とICTが、一日の中で行き来します。画面の中の学びと、体や人を通した学びが交わることで、経験の幅が広がっていきます。定員10名に常時5〜6人のスタッフが付くため、どちらの場面でも一人の子どもに目が向きます。



